花研コーヒーブレイク
【週末閑話】杪冬
2018.02.16
「杪冬」と書いて「びょうとう」と読みます。
「杪」とは「終わり」「季節の終わり」を意味しますので、つまり冬の終わりという意味です。
いよいよ東京では三寒四温の時季が到来しました。近いうちに春一番も吹き荒れることでしょう。昨日2月15日は“春一番名付けの日”です。
大気が入れ替わるため、暫く不安定な気候が続くころですね。寒さにはまだまだ注意が必要ですが、立春も過ぎれば杪冬、春の足音も大きくなってくる頃です。
(あるお寺さんの梅。ツボミがふっくらと大きくなってきました)
さて、杪冬を迎える今頃はサクラ類の市場入荷が増えるばかりではなく、野外で見る開花桜も増えてくるものです。
種類は何かわかりませんが、本日は真っ白な、むしろブルーグレーを思わせるほどの白い桜が開花しているのを見かけました。
公益財団法人日本さくらの会のホームページによると
「日本にはヤマザクラ、オオシマザクラなど9種を基本にして、変種をあわせると100種以上のサクラが自生しており、沖縄には野生化した(といわれるカンヒザクラ)があります。また、これらから育成された園芸品種は200以上もあります。」
とのこと。人によっては600種を超える品種があるとも。(真偽のほどはわかりませんが)
ところが、最近のニュースによると、国内に自生する新品種が認定される見通しとのこと。日本に自生する野生種の基本種とされる9種にその新種が加わり、基本種が10種になるのだそうです。新たな基本種として認められれば1910年代以来、約100年ぶり。100年に一度の大発見ですね。
その新しい品種こそ・・・・!
クマノザクラ!!
熊野地域に自生するサクラで、国立研究開発法人森林総合研究所の方が、数年前から他の桜と開花期が違うクマノザクラを見て「どうもほかの品種と違う」と思っていらしたそうです。
サクラの新品種、しかも基本種となる自生種が見つかったというのはこれまた春らしい明るいニュースですね。
このような温かさを感じるニュースを少しずつ集めているうちに、本当の春が到来しそうな気がします。
それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。