OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

江戸の園芸に学ぶもの

2011.06.16

二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつ夏至を1週間後に迎えますが、夏至は言うまでもなく1年の中で昼が最も長く、夜が最も短い日です。これは、これから本格的に暑くなりますよという意味でもあり、電力不足が懸念される首都圏では、いよいよ熱中症などに対する用心が必要になります。

 

さて、江戸時代には相当な園芸ブームがあったと言われており、様々な園芸植物が一般市民に育てられていました。暖房設備などが十分に整っていなかった当時は、花を開花させるための温度コントロールができるはずもなく、四季折々の気候風土に合った花を育てて楽しみました。江戸時代の園芸はエコロジーライフのお手本とも言えるかもしれません。

突然変異が出やすいアサガオやキクなどは、園芸家の好奇心を駆り立て、盛んに育種合戦されたといいます。また、それらに加え、ハナショウブやサクラソウなども人気でした。栽培にお金がかからないので広く普及しやすかったのでしょう。江戸時代に今の日本の園芸文化の基礎ができたと言われています。

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江戸を訪れたあるヨーロッパ人は、江戸時代の日本人の姿を見て、「日本の庶民が世界で最も幸せそうな顔をしている」と言ったといいます。憶測ですが、江戸の園芸文化は大名から庶民まで楽しめるものだったので、園芸の普及が江戸時代の人々の豊かな生活の向上に一役買っていたのではないでしょうか。そして、限られた娯楽の中でも、広く普及した園芸を楽しんでいる人々の顔が、そのヨーロッパ人には幸せそうに映っていたのかもしれません。

 

さ、私たちも江戸の人たちに倣って、もう少し生活に園芸を取り入れてみませんか。グリーンカーテンにトライするなら、日々表情が変わる植物を楽しむだけでなく、涼しさも期待でき、実が成るものなら収穫も楽しみの一つ、小さなお子様がいらっしゃる方であれば情操教育にもなりますし、夏休みの宿題にも役に立つかもしれません。

しかし、長時間、外で作業をするときには、夢中になって水分補給を忘れないよう、これまた注意が必要です( ^ー゜)b

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