花研コーヒーブレイク
産地ウンチク探検隊「いいたての花」さまをアップいたしました☆
2017.08.29
大田花きホームページ内、生産者さまをご紹介するコーナー「産地ウンチク探検隊!」をアップいたしました。
今回は福島県飯舘村(いいたてむら・・・「いいだて」じゃなくて「いいたて」と読むってこと、今回初めて知りました。いまさらすみません)からカスミソウを生産するみなさまです。
本年3月31日に避難解除になりそれぞれの避難先から戻られ、新規でカスミソウを生産される生産組合のみなさまを取材させていただきました。
今までトルコギキョウを生産されていた方がトルコギキョウを再開しながら初めてカスミソウに取り組まれたり、あるいはブロッコリーを生産されていた方が新規で花き生産を始めるなど、パターンはそれぞれですが、ほとんどの方が初めての試みの中、ぬぁんと露地でカスミソウを栽培することに!これまでの常識ではありえないカスミソウの露地栽培です。
その心は?
なぜ露地栽培を選んだ?
どんな品質になる?
カスミソウの臭いは??
実は飯舘村のみなさまが露地でカスミソウを栽培されると、品質は素晴らしいものに。なぜでしょうか。この秘密もウンチク探検隊で紹介しておりますので、ぜひ記事をご覧くださいませ。
花の生産地域でも時には激甚災害に見舞われたり、今回の福島県のように避難指示区域となり不本意なタイミングで生産を中断のせざるを得ないような事態に追い込まれることがあり、お取引をさせていただいている私どもとしても心が痛む限りです。今回の生産者様も、何も考えずボケーっと生きているだけのアタクシには想像も及ばないほどの大変な思いをされた方々に違いありません。
それなのに、お会いしてお話をさせていただくと、私の心の中の凝り固まったコリコリが溶けていくような不思議な感覚を覚えました。それはきっと、他人にはわからないほど大変な思いをされたにも関わらず、その大変さをおくびにも出さず、今を幸せにイキイキと過ごされている皆様の柔らかな表情や語り口調、ところどころに感じるさりげない優しさが理由かもしれません。
避難解除になったばかりの飯舘村ですが、そこには既に根付いた幸せそうな人々の生活を垣間見たような気がします。
いえ、避難解除直後でまだまだ皆さん本当に大変な思いをされていることは確かです。取材をさせていただいたお一人も「何が何だかわからなくて夢中でやっているだけよ~(笑)」とおっしゃっていました。数時間お邪魔したアタクシが村のみなさまの気持ちがどうかなんてわかるものでもありません。でもお話をしていて感じたのです。ご自身が生まれ育った故郷に帰ってきて、大変だけど幸せそうな表情をされていることを。
元村民の方の中には避難先からもう戻られない決心をされた方もいらっしゃいます。避難先の広島で農業を始められた方、北海道で畜産を始めた方などのお話をうかがいました。その方たちも故郷飯舘村を忘れることはないにしても、避難先を新天地としてご活躍されていらっしゃることでしょう。
6年にも及ぶ避難はどなたにとっても不本意に違いありません。それでも尚、全てを受け入れ幸せに向かって邁進される飯舘村のみなさまのお姿に心を打たれました。みなさまにお会いして感じた優しさ、柔らかさとは想像を絶する困難を乗り越えた方が持ち合わせる懐の深さなのかもしれません。あるいは村民性もあるでしょうか。
是非、「いいたての花」のみなさまの温かい表情を「産地ウンチク探検隊」からご覧いただけると幸いです。