花研コーヒーブレイク
「降水確率」
2009.08.03
本日やっと近畿と東海地方で梅雨明けしたそうです。気象庁の観測が始まって以来、最も遅い梅雨明けだそうです。
8月になって未だ梅雨明けしていない所もあり、それらの地域ではこのまま立秋を迎え、梅雨明けせぬまま秋に突入しそうな気配ですが、今回は降水確率について少しお話させていただきたいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、そもそも気象予測は統計から成り立っています。
降水確率とは、「特定の地域で特定の時間に1ミリ以上の雨や雪が降る確率」です。当然ながら雨の量や雨が降る時間の長さを示すものではありません。
気象庁が80年に東京地方で発表を始め、今では通常の天気予報と同じ全国141区域に広げられています。発表は午前5時、11時、午後5時の1日3回、6時間ごとの確率を10%刻みで行います。
「気象庁業務評価レポート」によると、降水確率が大きく外れてしまった日数は、年間30日にも満たないとのことで、精度98%、日々我々の生活には無くてはならない情報の一つといえるでしょう。
では降水確率はどのように算出されるのでしょうか。
過去の気象データ(湿度や温度、風向き、風速など)をもとに、現在の気象状況がどのような気象に変わっていくかを大型コンピューターで予測します。そのとき、過去の同じような気象状況で、どれくらいの割合で雨が降ったのかを元にはじき出しています。
つまり降水確率10%というのは、同じような気象状況が100回あるとすると、そのうち10回は雨や雪が降ったというデータに基づき、10%なのです。逆に90%でも100回に10回は降らない可能性があるということです。実際に降水確率が10%だったのに雨に降られてしまうこともあれば、80-90%という予想で傘を使わなかったという経験をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
以前、どこかの新聞で読んだのですが、全体の35%の方が降水確率60%以上のときに傘を持って出かけるといった調査結果があるそうです。私も降水確率が60%になれば、一応カバンの中に折り畳み傘を忍ばせて出かけます。備えあれば、憂いなしです。
さて、データ的には少し古くなりますが、2004年から2006年までの大田花きの販売データで、「曜日と六曜」のクロス集計を行うと、売上単価が一番高いのは「月曜日と友引」が重なった日であることがわかりました。続いて「水曜日の仏滅」、「水曜日の先負」、「水曜日の大安」の順となります。
気象予測は膨大な過去のデータの中であらゆる予測軸に基づいて行われるわけですから、曜日と六曜の2つの軸での予測とは比較になりませんが、曜日と六曜で気象予測ならぬ、市況予測をしてみるのも一つの切り口ではないでしょうか。