花研コーヒーブレイク
切り花栄養剤について
2017.06.07
無印良品有楽町様のイベント報告の続きです。
最後、質問タイムで質問された内容を伺っていると、この度お集まりいただいたみなさまの大きな関心事の一つは、やはり花を長く楽しむ方法にあるようです。
「ミョウバンを使ったらどう?」というかなり上級者さまからのご質問もありました。
他にも、「お墓の花はどのようにしたらいい?切り花栄養剤を使っていい?」と。
ご家庭での切り花栄養剤使用の普及が途上段階にある今、お墓の日持ちも気にされるのはかなりの上級者かと存じます。
イベントでもご案内いたしましたが、実はお墓専用の切り花栄養剤が販売されています。
その名も「ハカモリ君」。
なんて覚えやすい!!
これは、クリザールさまから発売している商品で、ご家庭用の切り花栄養剤に比べ抗菌剤の成分を強くしています。水がドロドロするのを防ぐので、ドロドロ水にハエなどの虫ちゃんが寄って来るのも回避できます。なんて気配りし尽くされた商品なのでしょう。
ちなみに、銅製、ブリキ製の花瓶には、ハカモリ君も含め通常の切り花栄養剤の使用は避けた方がいいようです。切り花栄養剤のpH値から錆び易くなるためです。このような素材の花瓶に花を生ける場合は、同じくクリザールさまから発売している「お供え花用 花持ち剤」というのがおススメです。
とはいえ通常、屋外のお墓用の花瓶はステンレスやプラスチック製なので、ハカモリ君や一般的な切り花栄養剤を使って問題ありません。
アンケート結果によりますと、「今までずっと花瓶に10円玉を入れていました」と書いてくださった方もいらして、私ども花き業界の正しい知識を広める努力が足りなかったと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
この反省に立ち、ご家庭で花を長く楽しんでいただくための正しい知識の普及に、これからも地道に根気よく努めてまいりたいと思います。