花研コーヒーブレイク
五郎丸選手×スズラン
2017.03.09
世界最高峰のプロラグビー、フランスリーグTOP14(ラグビーの試合)が開催されています。
我らが五郎丸歩選手が移籍したRCトゥーロンは、現在14チーム中8位と健闘中。アタクシが拝見した試合では、フィールドを駆け抜ける五郎丸選手を見ることができず残念でしたが、まだ試合はありますので、引き続き応援したいと思っています。
(写真の赤いユニフォームがRCトゥーロンです)
さて、そのラグビーチームのエンブレムについて、2015年ワールドカップで日本代表は「桜」(→『花研手帳2017』8月ページご参照ください)だったことはご記憶に新しいと思いますが、五郎丸選手の移籍先のRCトゥーロンはフランスの春を象徴する花“スズラン”がモチーフです。
なぜスズランかというと、当地トゥーロン出身の歌手フェリックス・マヨルさんが、第一次大戦後クラブのために土地を購入して寄付。そのマヨルさんが歌を歌う時にいつも胸ポケットにスズランを挿していたため、彼への感謝と尊敬の念を表してのことなのだそうです♪
チームの創設と成長に大きく貢献してくれた人の厚情を忘れずに、いつも彼への敬意を胸に抱いてフィールドに立つなんて、なんだか素敵な話ですね。
フランスでスズランといえば、春の到来を告げる花。フランスでは5月1日はスズランの日で春の到来を祝うため、スズランの花を贈り合う風習があります。スーパーに行くと、レジで無料で配っているくらい一般的な文化です。
春告げ花ですから、日本でいえば桜のようなものでしょう。
開催中のTOP14も春到来に向けての試合ですから、RCトゥーロンにも五郎丸選手にもぜひご活躍いただきたいと思います。
ちなみに、同じフランスリーグTOP14のうち、グルノーブル(現在13位)は赤バラ、モンペリエ(現在4位)がゴジアオイ(※)をモチーフに採用しています。もしラグビーの試合をご覧になることがあったら、こんなことに注目してみても面白いかもしれません。
※ゴジアオイ
耳慣れない方も多いと思いますが、モンペリエが位置する南ヨーロッパでは極めて一般的な花です。
花がアオイに似ていて、正午ごろに咲く花(数時間咲いてすぐ閉じてしまう一日花)であることから、日本語名は午時葵(ゴジアオイ)というようです。土壌はアルカリ性を好み、高温多湿を嫌うそうなので、弱酸性土壌の日本では、現時点ではあまり栽培されていません。