花研コーヒーブレイク
花や食品等の購入頻度調査
2011.01.25
面白そうなので、花だけでなく、その他の身の回り品や食品などについての購入頻度を調べてみました。
(データ元:総務省統計局『家計調査』)
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「切花」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「園芸品」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「キャベツ」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「生鮮野菜」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「果物」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「乳製品」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「食パン」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「ケーキ」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「婦人服」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「書籍」
★全国(二人以上の世帯)での購入頻度、支出金額:「室内装飾品」
☆考察
【切花・園芸品】
切り花は他の品目に比べて月ごとの乱高下が大きく、季節指数が高い。つまり、消費者に対しては物日を狙ったアプローチをしていくことと、物日ではない普段使いの花を使う機会の創出を行っていくことが大切ではないかと思われる。本年から始まった花き業界を挙げての取組フラワーバレンタインはその良い例。
またその習慣が定着、成熟して文化ともなれば、全体の消費が滞りがちのこの2月に他の業界へも良い意味で余波をもたらすと思われる。
4-6月において切り花の年間購入頻度と金額は2007年と2009年の比較で減少しているのに対し、園芸品は2009年の購入頻度と金額は伸びている。切り花に対し、購入世帯割合が少ないにもかかわらず、購入頻度が多いが多いということは、愛好家などによるリピーターが多いのではないかと考えられる。
その他、花き業界の品目ではありませんが、月別の推移が面白いので、以下独自の推察を記します。
(それぞれの業界の方、間違っていましたらすみません。ご指摘いただけると幸いです)
【キャベツ・生鮮野菜・果物】
・2007年より2009年の方が支出金額が下がっているのに、購入頻度は上がっている。単価下落が見られる。
・野菜類は春と秋で支出金額が増え、果物では8月、及び12月において増えている。果物は8月と12月で支出金額が増えているが、購入頻度は増えていない。8月はお中元、12月はお歳暮によるものと考えられる。(購入金額が高い)
【乳製品・食パン】
・購入頻度、支出金額ともに年間を通じて安定的。
・食パンの春の消費が多いのは、某大手企業の「春のパン祭り」などに象徴されるような企業のプロモーションが功を奏したものか。
年間を通して需要の波が平面的な食パンの需要を喚起しようと打ち出したプロモーションだとしたら、花き業界でも見習うところはあるのでは?
【ケーキ】
・一目瞭然、12月の支出金額、購入頻度がずば抜けて高い。
・購入頻度、支出金額ともに若干2007年の方が高いものの、2007年と2009年でほぼシンクロ状態。意外にも景気には影響されないのか。ケーキだけに景気に連動するかと思ったが・・・失敬。
・3月、5月の購入頻度、支出金額もやや高め。ひな祭りとこどもの日需要か。2007年、2009年ともに見られる傾向であることから、毎年この時期は上昇している可能性あり。少子化がどう影響していくか。
【婦人服】
・調査した品目の中で年間購入頻度が最も低い。年間支出金額は食パンやケーキと同程度。
・購入頻度と支出金額は比例していない。年ごとに支出金額が大きく変動する。景気の影響を大きく受けやすい品目のひとつかと思われる。
・年間を通して支出価格と購入頻度の月ごとの上下率が激しい。両年に見られる3月のアップは新生活や式典等に向けた衣類購入だろう。
・バーゲンの時期は購入頻度は増えても、支出金額はそれほど増えていない。(2009年)
【書籍】
・読書の秋といっても、秋に大きな動きは見られない。(2009年)
・年間購入頻度は切り花や鉢物よりも低め。購入価格は同程度。
・12月、次いで3月の購入頻度、支出金額が多い。クリスマスや入学祝のプレゼントか。
【室内装飾】
・花と同様に室内スペースに使用するもの。年間支出金額は切り花と近いが、年間購入金額は切り花より少なめ。機会の回数の違いか。
・12月、次いで11月、10月、7月、6月の購入頻度と支出金額が多い。クリスマス、正月、ハロウィン、七夕の飾りだろう。
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皆様はこれらのデータをご覧になってどのようなことに気付かれましたか?