花研コーヒーブレイク
「アザミ」って漢字で書けますか。
2016.09.20
ちょうど2年前の2014年9月18日、スコットランドは英国からの独立是非をかけ住民投票を行いました。ご存知の通り、反対55%、賛成45%でこの度の独立は見送られましたが、そのスコットランドの国花はアザミです。
みなさま、「アザミ」って漢字で書けますか?
今アタシは書けませんでした^ ^;
念のため所長にも漢字で書けるか聞いてみますと、
「あ~、書けるよ。
カンジでいいんでしょ。
“感じ”で。アザミっぽい感じを雰囲気で書けばいいってことね」
だってさ(-_-)/~~~ピシ~!ピシ~!
どーせそんな展開になるのではないかと思っていたさ。聞いたアタシがバカだった。。。
さて、気を取り直して、アザミという漢字をどう書くかというと、
「薊」(アザミ)
なんですって。
つまり、草冠+魚+刂(刀)で構成されているわけです。
なんで「魚」なんて部首が入ってんじゃ(゚ペ)?と思い調べてみたら、魚にはトゲトゲとした骨があることから、魚の骨のようなトゲトゲがあり、刀のように鋭く刺す草花という意味なんだそうです。
まあ、言われてみればそんなカンジ。
そのアザミがスコットランドの国花となるには歴史的な背景があります。
13世紀、スコットランドに夜襲をかけようとしていたノルウェー軍の斥候は音を立てぬよう裸足でスコットランド領に忍び入りました。
ところが、そこにはアザミが植えられていたのでそのトゲが見事に足裏に刺さり、激痛を感じた斥候はあまりの痛みで叫び声を上げたためにスコットランド軍は夜襲に気付き、ノルウェー軍を追い返すことができたのだそう。
スコットランド人がスコットランド人でいることができたのも、もしかしたらひとつはアザミのお陰だということですね。
ラグビーのスコットランド代表ユニフォームの胸元をご覧ください。日本代表は桜ですが、スコットランド代表チームには大きなアザミの花が描かれています。スコットランドの人たちにとってアザミは民族の守り神であり心の花なのです。
ちなみに、生産農家さんの天敵害虫といえば、「アザミウマ」がその一つですが、「薊馬」と書きます。
別名スリップスともいわるアレです。スリップスのような虫に花のアザミと動物の馬の名前が付くなんて、何とも妙な取り合わせですが、これは明治時代の遊びに因んでいるのだとか。右手に持ったアザミで左の掌を軽く叩きながら、スリップスが何匹出てくるかを競ったのだそう。その時にスリップスを馬に見立てて「出てこい、出てこい」と掛け声をかけて遊んでいたそうな。なんだかおもしろいネーミングですね。
いや、褒めている場合ではないか。アザミウマは花に害を及ぼす、生産者さんたちにとっては本当に厄介な虫なのです。馬ではありませんよ。くれぐれも。