花研コーヒーブレイク
夏の涼 イネ科の植物 ~シンヤワールドへようこそ!~
2016.06.25
関東も梅雨入りし、湿気が気になる季節がやってきました。
この梅雨の時期に道端等でよく目にするイネ科の植物に「セイバンモロコシ(ジョンソングラス)」や「ヒメモロコシ」があります。互いに近縁種で、一見しただけでは違いがわかりません。見分けのポイントは小穂(しょうすい)の先端に伸びるヒゲのようなもの「芒(のぎ)」。セイバンモロコシにはこの芒があり、ヒメモロコシにはありません。
(↓写真左がセイバンモロコシ。穂の先に白い糸のようなものが5mmほど出ている。
写真右のヒメモロコシにはヒゲがない。)
セイバンモロコシはヨーロッパからの、ヒメモロコシは西アジア、中央アジアからの帰化植物で、近年は日本国内で異常繁殖しています。そんな厄介者で雑草扱いの植物ではありますが、小穂は赤味を帯び、ライトグリーンの葉や茎にマッチするため意外にも観賞用に向いています。
穂の向きや下葉の付き方も全体的に涼を想わせる印象です。いけばなに使用されることもあるようです。
夏の青空の下に広がるヒメモロコシもなかなか風情があります。
みなさまも良い週末をお過ごしください。
<む。>