花研コーヒーブレイク
農産物輸出1兆円達成前倒し
2016.06.10
本日付けで日経新聞にも日本農業新聞にも掲載されている“農産物輸出 当初目標より1年前倒しで19年に1兆円到達目標”の記事。
農産物輸出額は、ここ3年で過去最高を記録し、伸び盛り。15年には既に7,452億円まで到達し、1兆円はすぐそこに見えている。そこで当初の20年に1兆円から、19年に1兆円到達と目標を新たにした。また「輸出を農林水産業の新たな稼ぎの柱とする。」と明記。
その目標1兆円の中にも生花輸出150億円が含まれている。
15年の生花輸出額はおよそ85億円。
14年はおよそ88.6億円。
13年は99.9億円。
つまり、農産物全体の伸び率とは裏腹に減少傾向なのだ。
【参考グラフ1:生花輸出額推移 データ元:財務省 貿易統計】
これは、下のグラフに見るように、切り花の輸出は右肩上がりに伸びているのだが、根付き植物、とりわけ盆栽類の輸出減少が著しい。理由は、盆栽類の主な輸出先となっている国の経済成長の鈍化による影響が大きいと言われている。
【参考グラフ2:切り花・根付き植物 輸出額推移 データ元:財務省 貿易統計】
農産物全体の輸出目標が改められた今(もちろん農家さんの収入を増やすことを主眼に攻めの農業として改められたわけだが)、生花輸出も農産物の一つとして、もっと現状を踏まえた目標の再設定が必要なのではないだろうか。