花研コーヒーブレイク
カスミソウの変化から知る消費の変化
2016.05.25
Googleの機能は使いこなせると便利なものです。
もちろん、アタクシ花研ブロガー2号は全く使いこなせていないのですが、一つ便利な機能を教わりました。
検索機能を使う時に、期間を区切ることができるのです。つまり、例えばですが2008年1-12月で区切って検索すれば、その時の情報がヒットするというわけです。
試しにその機能を使ってみました。
2010年1-12月で区切り「カスミソウ ブーケ」で画像検索した場合と2015年1-12月で区切って同様にした場合、ヒットした画像にどのくらい差があるか、見てみました。結果は次の通り。
◆2010年1-12月のGoogleヒット画像
「カスミソウ ブーケ」といっても、ほとんどはバラやチューリップなどメインの花に対する添え花として使われています。メインの花たちの空間を埋めるクッションのように使われていることがわかります。
カスミソウだけの束もいくつか見受けられますが、ブーケとしてデザインされたものではなく、ランダムに束ねた「カスミソウの束」といった印象です。カスミソウだけでフォーマルにデザインされたものは見当たりません様々な花が使われているので、一見したところ、画像がカラフルな印象です。
◆2015年1-12月のGoogleヒット画像
カスミソウだけで作られた丸みを帯びたブーケ、フォーマルなウェディングブーケが一面を埋め尽くします。その他の花は、いくつか見受けられるものの、比較的少ないので、2010年に比べ全体的に白っぽい印象です。
カスミソウ以外の花と一緒に使われていることもありますが、2010年の検索画像で見たデザインとは明らかに使われ方が違っています。
実際に千葉県のあるフローリストさんのお話によると、今年5月1-9日の間だけでも、ひとつのブライダル会場でカスミソウだけのブーケの注文が10件入ったのだとか。(5月9日談)
Google画像検索からも、第一線で花を使われる方のお話からも、カスミソウはある時点でターニングポイントを迎え、新しく使われるようになったことがわかります。
それぞれの市場や仲卸さんで販売データに反映されているか否かはわかりませんが、局所的に一市場で売れているかが常にその品目全体の売れ行きを物語っているとは限りません。今、市場で売れているかどうかではなく、消費は流動的で常に変化していて、消費動向を常にウォッチして皆様のご要望に応えられるよう、生産と流通を確保していかなければならないのです。