花研コーヒーブレイク
中央通路で見たビックリ×2つ
2015.12.23
12月23日、止市までいよいよカウントダウンです。
市場は23日、25日と年末入荷のピークを迎えます。天皇のお誕生日ですのでお祝いする気持ちを持ちつつ、大田市場は休まず稼働しています。
そんな折、中央通路をぷらぷら歩いておりましたら2つのことに驚かされましたその1(←息継ぎをしないで読んでくださいな)。
こちらです。
フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA2015受賞の花各種。
いずれの品種も咲くことを止めず、市場に到着してから3週間近く持っていることになります。
バラのスプラッシュセンセーションは12月1日に市場に到着いたしましたので、3週間を超えました。
スカビオサ・ナナライトピンク、アルストロメリア・スコーピオン、ナデシコ・線香花火においては、今日でちょうど丸3週間くらいです。いずれもツボミがありますが、開花輪はそのままでツボミが次から次へと開花してくる勢いです。
くどいようですが、“受賞するにはワケがある”。生産者さまの日々のご尽力を思わずにはいられません。
さて、中央通路をぷらぷら歩いておりましたら2つのことに驚かされましたその2(息継ぎなし!)。
千両の展示を拝見していて思いました。
花瓶の水が茶色く濁ったものと透明なままのものとがある。この差は!?
どれどれ、水がきれいな方には何か書いてあるぞよ。
「この千両は、クイックディップで水揚げしています」だそうです。
そうか、水揚げ促進剤のクイックディップを使っているのですね。展示担当の者に聞いてみると、クイックディップを使う代わりに、茎下を叩いて割らずに水揚げをしたということでした。
つまり、千両は水揚げを促進するため茎下を割ったりしますが、割ることで中の樹液が出てきて水が茶色く濁る。しかし、クイックディップを使えば、叩いたり割ったりしなくても水がきちんと上がる。従って、水をきれいに保っていられるということですね。
ほんと、茎下を割っていません。ハサミでまっすぐに切ってあるだけ。斜めにすら切っていません。
それなのにこの透明度!しかも、水もしっかり上がり、実も落ちずツヤツヤとしています。
水が入っているのかどうかわからないくらい、すんごいキレー★
茎下を叩き割る必要がないため手間が省け、水も良く上がり、花瓶の水もきれいに保てるという一石三鳥クラスの秘密兵器。恐るべし、クイックディップ。現代における水揚げの革命児か?
商品を売るためにご紹介しているわけではありません。かなりの驚きだったので、水が茶色くなることでお悩みの方がいらっしゃればと思いまして。
水揚げ促進剤は複数の企業様より発売されていますので、よろしければいろいろお試しいただければと思います。
「抜かれるなら度胆がいいよね」と言っていた米国の日本語学習者がいましたが、まさに度胆を抜かれた2件でした。