花研コーヒーブレイク
お巡りさんは大変
2015.10.13
ある日の帰り、夜中12時近く、自宅付近でお金を拾った。
私はお金が落ちているのをよく拾う。以前小欄で前を歩いている人がよく物を落とすことを書いたことがありましたが、お金も落ちているのをよく見るのです。
これまでは、およそ1円、10円、せいぜい1,000円だったのだが、つい先日はもう少し桁違いの(私にとっては)大金クラスだった。
まあ、さすがにこれは見て見ぬ振りもできないなと拾い上げ、交番に届ける。別の人が拾ってポケットに入れたりでもしたら、落とした人もさんざんだなと思いましてね。
近所の交番に届けようと、こんばんは~と入っていくと誰もいない。コアタイムにしかお巡りさんが駐在していないというあのパターン。
誰もいない交番に足を踏み入れると、なんだか急に静けさが増す。突き当りのドアは施錠されており、自分がいられる空間はほんの2畳くらい。
右上に防犯カメラの視線を感じる。
机に電話があり「御用の方は受話器を取って~」と書いてある。
もしここで何もせずに出ていくと、防犯カメラに映った私は怪しいヤツ扱いになってしまうので、受話器を取って連絡する。呼び出し音の後、以外にも明るい声で応対してくれる。このときの声のトーンというのは、一般庶民にとっては結構大事なんだな。
現金を拾った旨を伝えると、「すぐ行きますので、少しそちらでお待ちください」と。
閉塞感のある静かな交番の中で、独り立ちんぼして待つのは、これまた結構長く感じるのだが、そこは読書で紛らわせてみる。
すると、5分+くらい(体感的にはそれ以上だが)待っていると・・・・・・二人の警察官が自転車に乗ってご登場。
事務的に拾得物報告の作業を進める。
なんだかんだ、最初にこのスペースに足を踏み入れてから、終了までに40分くらい経過しただろうか。
そんな間にも、
「すみません、すぐそこで人が倒れているんですけど・・・」といいながら駆け込んでくる女性やら、「○○ビルはどこですか」とすぐ隣のビルを探してお巡りさんに聞いて来たり。もう夜中の12時すぎに。
こんな質問にも、お巡りさんは気長に答えるんですよ。
「すぐ隣ですよ」
1回では伝わらず、同じことをまた聞いてくるので、
「すぐ隣ですよ」と感情も同じままリピート。
人が倒れている方はどうなったかわかりませんが、警察はホント大変なんですね。
よくテレビの特集である「○○警察24時」なんて警察に密着する番組もできるはずですわ、と納得したハプニングでした。
ちなみに私が拾った現金は、拾得場所の目の前にある銀行の封筒に入っていました。
「現金が裸で落ちているより、このように封筒に入っていた方が、落とし主が見つかりやすいんですよ」と警察の方。
(私にとっては)大金ですから、無事落とし主の元に返されることを祈っています。