OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

「私が欲しいもの」を教えてくれる人たち

2015.03.04

専門家のアドバイスを求め、自分に代わり商品選択をしてもらうというニーズが増えています。自分で消費するものは、自身や家族の中で選択するというパターンが変化し、専門家にお任せするケースが広がってきています。

以下、一例です。

●似合う洋服を専門家の目で無駄なく選んでもらう「買い物ツアー」 (日経MJ2015年1月16日)

洋服やインテリアなど、選ぶのが苦手な人や困ったときに代わりに選んでくれるサービス。例えば婦人服など、買い物ツアー(有料)に参加すると、似合う色や形を分析するビジュアルアナリストという人が選択のポイントを解説しながら、第三者として似合う洋服選びに的確なアドバイスを行う。

参加者は「参加費を払ってでも本当に似合う服を選びたいから」と専門家の意見に高い価値を見出す。

 

●お勧め本を1万円分選んでくれるという本の目利きサービス  (日経MJ1月16日)

北海道のある本屋さんは一見普通に見えるが、全国から書籍の注文が殺到する。それは「1万円選書」というサービスのため。

最近読んだ本のリストや感想などを書いて送ると、その人にお勧めの本を1万円分選んで送ってくれる。利用者は中学生から90歳代の方まで。忙しくて選ぶ余裕のない会社員ばかりではなく、新鮮な本との出会いを求めて利用者は多いのだとか。潜在ニーズを汲み取り、かなり高い満足を与えてくれているのでしょう。

 

●イオン 家電や寝具など選択に悩む顧客にコンシェルジュ設置(日経2015年1月9日)

イオンは2016年度までに160点にコンシェルジュを配置する。商品相談の多い家電や寝具売り場で接客を行い、お客様の満足度を高めるのが狙い。成熟してきたこの業界において、消費者が自分の感性や情報をもとに選んできたセルフ販売から事業モデルを転換していく動き。

実際に首都圏の店舗でコンシェルジュを置いたところ、住居関連で売り上げが5%伸びた。お客様の求める商品が自社になければ、競合店や近隣のお店も紹介する。お客様のご意見を伺うことで今後の商品開発に生かすことができ、また徹底してお客様の利便を図ることで企業価値を高めることにも繋がる。品揃えが豊富なほど商品知識を持った専門販売員が必要。効率を多少後回しにしても、接客水準を上げるという方針です。

 

今日のように商品や情報が多くなってくると、常にその分野で情報収集していない限り、何がベストの選択なのかを判断するのは容易なことではありません。しかし、忙しい現代人には自分の専門外の分野のものをあれこれ試したり、情報を集めている時間はありません。そこで、それぞれの専門分野でアドバイスをしてくれるこのようなコンシェルジュなのでしょう。

果てしない品目・品種数が流通し、さまざまな形で提案される花は、流通のどのステージにおいてもとりわけコンシェルジュ的な存在が必要とされる分野のように思います。

社会で働く限りお客様の役に立たなければ意味がありません。専門性を磨くべく、精進したいと思います。

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