花研コーヒーブレイク
サクラの新品種
2025.04.17
こんにちは。花研の一研究員です。
東京では4月4,5,6日あたりの週末が花見の最盛期だったかと思いますが、東北ではちょうど今週だったでしょうか。
東北エリアでは、学校の入学式がおよそ4月の一週目で、翌週末が花見というのが恒例です。サクラも毎年毎年よく咲くものです。
しかし、今年は異変に気が付きました。先週のことです、大田区の平和島公園に花見に行ったら枝の先端の方が咲いていない。付近は満開の桜だらけだというのに、先端が開花しないに個体があるのです。何か理由があるのだろうと思います。年数が経ちすぎて樹勢が落ちたのか、何か病気が流行っているのか、はたまた温暖化の影響なのか、冬の寒さが足りなかったとか・・・。
いずれにしてもサクラの開花は日本を象徴するような大イベントです。開花問題を目の当たりにして、世間で言われていサクラの問題に改めて目を向けるきっかけになりました。
ただ、サクラに関するほとんどの課題については、かなり前から行政が解決に動いていて、具体的解決策がいくつも実行されています。ソメイヨシノが特定の病気に弱いことから、より病気に強い代替品種が開発され、日本中に配布されつつあります。その名もジンダイアケボノ。ジンダイは神代植物公園からの命名でしょうか。ソメイヨシノに大変良く似ているそうですが、やや小型、なにより病気に強い、開花も若干早めのようです。
ここ10年ぐらい苗が配られているそうなので、10年以内には見事に咲き誇るジンダイアケボノの桜並木に出会えることでしょう。
桜の苗木配布は日本花の会が行っています。条件があるようなので詳しくはHPで確認してください。
また、温暖化に対応した品種としては、仁科乙女(ニシナオトメ)という品種があるようです。通常のサクラは低温に一定期間遭遇しないと花芽が開花にいたりません。しかし、仁科乙女は特殊な方法でその性質を打ち消した四季咲き性を獲得しているそうです。通常のサクラが持つ低温遭遇の要求度合いが低く、温暖化でも開花するような性質。
ちょっと調べたのですが、こちらはどこで入手できるのかがちょっとよくわかりませんでした。
サクラもほぼ散ってしまい、このブログも書き散らかしてしまいましたが、時節柄サクラに関する話題でした。
それではみなさま、ごきげんよう。