花研コーヒーブレイク
ささやきマーケティング
2024.11.27
こんにちは。たまに登場する花研ブロガーです。
もうかれこれ10年近くお世話になるある放送番組のディレクターさんと共演者の方々がいらっしゃるのですが、皆さんお忙しくて収録後はすぐにお帰りになりになってしまい、10年近く毎月大田市場にいらしているのに、一度も大田市場の名物食堂でお食事を召し上がったことがありませんでした。毎月毎月欠かさず大田市場に早朝から収録にいらっしゃるのに、これはひとえにアタクシの至らないからと心苦しく思っていたところですが、この度大田市場の関連棟内の食堂まで足を運ぶ機会に恵まれました。
大田市場の関連棟内に並ぶ食堂街。久しぶりです。
どのお店もおいしそうなメニューの写真とキャッチーな商品名、リーズナブルに見える金額が店頭前を飾り、目移りしすぎて、どのお店にするか看板だけでは決めかねるものです。
カニ歩きのように横にずれながらどこにしようかと選びあぐねていたら、音もなく某老舗の店内から女将さんが出ていらっしゃいました。この登場の仕方がまたすごくて、気づけばアタクシ達のすぐ横に立っていらしたのです。
そして、メニュー看板を前に悩める子羊たち(つまりアタシたち)に「今日のおすすめはこれとこれとこれ。①②③のどれかです。①のマグロはね、今が旬でこんなに大きくてなんちゃらかんちゃら。②はこーであーで貝柱はね、こんなに大きいの。うちでもそんなの最近ではめったに手に入らない。生でもいいけど、それを揚げて~・・・③の牡蠣はこのくらい大きくて~・・・」
と導きを与えてくれました。
そのお導きがまたテンポがいいことに違いないのですが、大きい声で言わないんですよ、これ。耳元でささやく方式。
ポイントは料金をおっしゃらないことと(看板に書いてあるので一目瞭然)、「おいしい」という言葉を使わずに「おいしい」を想像させるということでしょうか。なんだか耳元でささやかれているうちに、洗脳されているような気分になって、メンバーでふらふら~と吸い寄せられるようにそのお店の中に入っていってしまいました。
というわけで、老舗にお客様をお連れして充実したランチタイムを過ごしたわけです。いやもちろんおいしくて全員大満足。大田市場でのお食事ツアーは初めてという皆様にも喜んでいただきました。
お料理もそうですが、何に関心したかって老舗女将さんの耳元マーケティングですよ。上手なの。声のトーンやスピード、言葉のチョイス、無駄なく流れるような説明、「おいしい」を想像させるトーク力。
ジャパネットタ〇タさんはテレビを使ったマスマーケテイングですが、あのような無駄のない上手なトークを静かに落ち着いた声で耳元で聞く感じにちかいでしょうか。もうそうなったら一択でしょ。耳元マーケティングはシーンを選ぶとはいえ、実はこれはゲリラ戦術的な究極のマーケティングなのかもしれません。
これ、やったことありませんでした。純粋に説得力がある女将さんだったといえばそれまでですが、老舗女将を見倣い、機会を見て耳元マーケティングにトライしてみたいと思います。
それではみなさま、ごきげんよう。
お陰様で海外からのご注文が増えたので、海外への発送料金を設定しました。
最近久しく海外に荷物を送ることがなかったので全然知りませんでしたが、なんでも今はSAL便サービスを停止しているそうで、EMSでお送りすることになります。