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統計データにかわるものについて

2024.09.25

こんにちは。花研の一研究員です。

9月17日(水)の日経新聞一面に、国勢調査の調査が実は不十分なまま実施されていたという記事がありました。

0917nikkei

国勢調査とは日本に住んでいる全員を対象とした、5年に一度行われる網羅的統計調査です。重要、かつ基本的な調査と位置付けられ、住民、及び世帯に関する唯一の全数調査です。

ですから、調査方法とかしっかり決められていて自治体はそのルールに則って調査を進めん返ればなりません。基礎が不安定だったり、その上に積み上げる手法を間違えると、その調査を土台にした様々な分析にもぶれが生じてしまい、結果、かじ取りが怪しくなるなんてことにもなりかねません。

 

今回の記事を読んでみますと、規定された通りの手法を取らなかった原因は、調査を行う人手が不足していることや、調査のためご自宅を訪問しても不在時間帯が長いご家庭が増加など、ライフスタイルの変化によるものが多いのでしょうか。国が行う様々な統計調査のデータ収集が人口動態とライフスタイルの変化で実行難易度が上がったり、予算削減の影響だったりと、解像度が下がっているように思います。

 

一方で、民間の統計データで国の統計データを補う動きもあります。国のデータの”代替”という意味で”オルタナティブデータと呼ばれることもあり、例えばカード会社の決済データを使って、すばやく経済動向データを提供する会社があります。GDPの発表よりも圧倒的に早く、信頼性が高いといわれています。

 

国で担ってきた統計調査をどこが代替するべきか。

花きについてはたとえば作付け統計という調査が毎年行われて、年間ベースでどの品目がどれぐらい作付け(面積)され、どれぐらい出荷(本数、鉢数)されたのかが毎年明らかにされています。現時点では令和5年データ農林水産省のHPから確認できるようになっています。

こちらの調査においても調査担当人員不足があると伺っております。とても心配です。日本全体の供給量が足りているのか足りないのかを把握するためには、欠かせないデータだからです。このデータを代替とまではいかないまでも、補完できるとするなら花き卸売会社の取扱いデータでしょうか。世の中的には物流問題から卸売会社の物流機能が昨今クローズアップされているのですが、実は市場の統計データも重要ですよと言いたかったのでした。

そしてその卸会社の統計データを1冊にまとめのがこちら、フラワービジネスノート。

よろしければご利用ください。昨日の日本農業新聞様でご紹介いただきました

表紙2025

 

 

それではみなさま、ごきげんよう。

です。

 

 

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