OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

池坊 旧七夕会へ その③

2013.11.27

 

せっかくなので、京都のいけばな池坊、六角堂周辺の見どころを一部ご紹介いたします。

 

聖徳太子の2歳の像が安置されているという太子堂。

 

 

そのすぐ脇の池には聖徳太子沐浴の場。

 

 

その池には優雅に白鳥も沐浴遊ばせでございます。

なんと優美な空間なのでしょう。

太子堂とその周りの池と白鳥を眺めながらのティータイムは、かくも美しい時間でございました。

 

 

池に白鳥が泳ぎ遊ばせでいらっしゃる理由は、今の家元専永さまが花だけではなく鳥などの自然の生き物がお好きのようで、あらゆるところに鳥を取り入れていらっしゃるのです。ふと木を見上げればフクロウがいたり、鳥だからトリ入れているわけではなく、池坊華道会館の中にある林の足元にはカブトムシのオブジェがあったりするのです。(ダジャレ癖はどうしても抜けず、申し訳ございません)

 ←マツの木にとまるフクロウ、見えますか?

 

 

こちらは親鸞聖人。なぜ親鸞像がここにあるのでしょうか。

親鸞聖人は比叡山で修行していましたが、自ら悟りを開くことができず29歳の時に叡山(比叡山延暦寺)と決別、下山し、尊敬する聖徳太子ゆかりの寺である六角堂に百日参籠を行いました。つまり、六角堂に籠るのではなく、毎夜比叡山から六角堂まで通ったのです。これが浄土真宗を開くきっかけとなったと言われています。このことから六角堂の横に親鸞像があるわけですが、それにしても比叡山から六角堂まで凡そ片道14キロ・・・これを毎日往復するというのは、相当な苦行だったに違いありません。自動車で往復するのとはわけが違いますから!

この苦行を続けて95日目の暁に、聖徳太子より「法然に仕えよ」と言われ、法然に弟子入りすることになります。

親鸞像の横の境内には、親鸞聖人が夢のお告げを受けている姿や、比叡山から下山される姿を安置されています。

 

 

こちらが有名な縁結びの六角柳。

 

平安時代初め、妃との出会いを願っていた嵯峨天皇は、夢の中で「六角堂の柳の下を見よ」とのお告げ受け、飛び起きてその場へ行ってみると、そこには絶世の美女が立っており、嵯峨天皇はすぐに妃に迎えたのだとか。

その話が京都中を駆け抜け、縁結びの柳として有名になり、今では全国から縁結びの願かけにいらっしゃいます。

2本の柳の枝を併せておみくじを結ぶのが六角柳流。

二人の仲を結ぶ縁結びだから2本を一緒に結わくのに、中には柳一本におみくじを結んだり、・・・ってそれじゃあ一生シングルでいられますように!的な願い方ですね^_^;

はたまた、3本の柳を一緒に結んだり・・・う~ん、どのように結ばれようと思って3本を結びつけるのだろうか・・・「(ーヘー;)

・・・とする人も多いそうで、実際にそのような枝をたくさん見つけました。

 

コレまたスンゴイですね↓。MORE THAN “鈴なり”。もう柳の枝も葉も見えません。

 

「へそ石」と呼ばれるこちらは、六角柳の脇にあり、京の都の中心地点がまさにここだったことを示しています。

 

 

 

また、池坊を訪れた時には、是非資料館もお出かけください。

屏風や史料などに記録される数々の池坊デザインを拝見していると、池坊が日本人の美意識の形成に大きく関わってきたことがよくわかります。

また、日本でも国宝級ではないかと思えるほど圧巻の貴重な史料が、極めて良好な状態で保管・展示されています。

例えば、TV番組「なんでも鑑定団」で700万円とお値打ちされた炉縁(ろぶち)。

炉縁とは、茶室の中にある炉壇にはめる枠のことです。火が畳に移らないようにということもあるようなのですが、通常(特に昔のもの)は木製で、その木が持つ自然色のまま、茶室にパカッとはめられるものです。しかし、こちらの資料館に展示されている炉縁は九谷焼(だったかな?)の陶器製で、蝶やクチナシらしき花、キクなどの文様が描かれているです。1835年に石川県小松市の粟屋源右衛門によって作られたもののようですが、このような珍品にもお目にかかることができるのです。

 

ということで、色々と勉強させていただき、生け花というものに今までにないほど興味をひかれる1日だったわけですが、更に生け花のことを学んでみようと、同志社大学のオープンキャンパス(丸の内開催)に出かけてみることにしました。

同志社大学では家元講座というのがあり、4回コースで能・京舞・華道・茶道の家元を講師として授業を行います。

その第3回目は、池坊次期家元の池坊由紀先生の授業がございますので、是非この機会に拝聴して勉強させていただきたいと思っています。(申し込みは1月からです)

無料ですので、ご興味のある方はご参考まで。同志社大学のサイト(クリック!)

 

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