OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

座ることが微妙に拒否されたのか、植物と相席なのかという椅子についての考察

2024.04.11

こんにちは、花研構成員の一人です。エッセーのようなブログで失礼します。

岡本太郎の作品の一つに、”座ることを拒否する椅子” という作品があります。焼きものでできたもので、座面が顔のモニュメントになっている異様なオブジェです。その顔は太陽の塔や様々な作品にみられるペルソナのようなデザインで呪術的な印象を受けます。つまり座ったらばちがあたりそうです。なにより顔の凹凸がありますし、陶器ですからひやりとして座りにくいのです。色々な椅子があふれている世の中ですが、座る必要があまりないひとは元気で座らずに、必要な方はそれこそゆったりと安心して座れる椅子に、中途はよろしくない、というメッセージがこの作品にはあるそうです。それをなんと60年代に発して、今なおそのテーマは色あせることなく、だれもが感じることができる作品です。

この椅子は、岡本太郎に縁のある美術館か記念館などで見かけることができます。大森界隈ですとマミフラワーデザインスクールの入った直ぐの入口にもあります。こちらで試しに座っていいのかどうかは聞いて確認してからにしてくださいね。アート作品ですから・・・。

 

さて、今日ご紹介するのは、椅子が、というよりも椅子を利用するのが人間だけではなかったため、座りたい意思をちょっと自分に再確認させるようになった椅子とでも申しましょうか。こちらの場合は植物のもつほんわかした印象で、ま、この椅子はこのままでいいかと、立ち止まらせる椅子です。写真のとおり、屋外に設置された椅子の中心にある水抜き用の穴から植物が顔を出しています。なーんとなく座りにくい感じですが、楽しい感じですね。

 

一方、芝生という植物が茂ったところはどうでしょうか。気にせず座ったり寝転んだりしますね。座りにくかったり座ったりと植物と人間の不思議な関係をそこには見ることができるでしょうかねえ。 ではまた。

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