花研コーヒーブレイク
モモ・バラにまつわるエトセトラ
2024.03.26
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
今年の桃の節句は終わってしまいましたが、ちょうどいま屋外では桃が咲いていたり、日頃から花桃に興味があります。国や地域によって桃の捉え方が異なるものかと思い、先日台湾ご出身の方に聞いてみました。
すると、道士(中国で道教の教義にしたがった活動を職業とする人)が持っている木製の剣は桃の木が原料なのだそうです。その昔キョンシー(中国版ゾンビ、アレ怖かった~!)が出てくる『幽玄道士』という映画がありましたが、キョンシーをやっつける道士が持っていた剣は桃だったということですね。桃って神聖なのです。
時代がそろっているのかわからりませんが、日本でも桃に聖なる力があるような話があります。
イザナギノミコトが黄泉の国から逃げるときに、追っ手をかわすために投げたのは桃。桃の実だったと思います。鬼退治に出かける桃太郎が「桃」太郎であることからも、聖なる力が宿っている「桃信仰」を見て取ることができます。
西洋・中東ではどうなんでしょうか、リンゴは古くからあちこちで栽培されていたようなのでやっぱりその神聖な果物の地位はリンゴかも。
桃もリンゴもバラ科の植物です。バラ科の植物、実が成る、香りが良い、世界のいたるところで魔除けとして使われているのかもしれません。
ということは、極論バラ科の植物でいいのであれば、最後はなんならバラでいいんじゃないだろうかと。トゲもあるし、いい香りもするし、ローズヒップも厄払いしてくれそうなイメージあるし、花も実も茎もすべて悪いやつをやっつけてくれそうです。
美しいばかりでなくなにか生活者を幸せにしてくれるストーリーがあれば、新しい需要も開拓できるかもしれませんね。
それではみなさま、ごきげんよう。