花研コーヒーブレイク
昭和の功罪
2024.02.13
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
昭和と令和を対比したテレビドラマが話題のようです。TBSテレビで『不適切にもほどがある』という宮藤官九郎さんの脚本によるもの。
コンプライアンスが高まっている現在(令和)とそうでもなかった昭和を舞台としてタイムスリップするのですが、おもしろくて毎週金曜日見ています。
昭和ってそういう感じだったなあと思うと同時に、なにか大事なことってなんだろうかということを考えさせられたりします。懐かし番組でドリフターズの再放送をしていたりもしていますが、当時は大人気番組でみんなで腹を抱えて大笑いしていたとしても、いまならNGだろうなと思わせるシーンも中にはあります。
とはいえ、もっと昭和の時代に学ぶことってあるのではないかと思っています。
たまたまなのですが、『セゾン 堤清二が見た未来』(鈴木哲也著)を読んでいます。かつて存在したセゾングループの総帥堤清二(つつみ・せいじ)氏がどういうことを考え、行ったかを書いています。堤氏は文化人で詩人でもあった経営者で、いち早く「物売り」から「コト消費」をしかけた人です。私が説明するのもおこがましいですが、その本で紹介されているエピソードは、先取りしすぎた数々の例であり、現代に通用するものばかりです。
とある開発ではわざわざ落葉樹を植えさせたそうです。その理由は「来場された方に落ち葉を踏みしめる感触を味わってもらいたいから」。コト消費からさらに進んで現在のトキ消費の提案みたいなものですよ、ほんと。
バブル崩壊でグループは解体されましたが、無印良品など今にも残る企業もあり、歴史を作った人だと思います。
それで少し思ったのですが、花に関するイベントはサンシャインで開催されることが多いのですが、この当時のセゾングループの企業理念に関係しているのかしらと。堤氏は、心地よい生活を目標とされていたそうです、その本によれば。ということから花のある生活の具現化としてサンシャインでの花のイベント定着の基礎にあったのではないかと。
だれか詳しい人に聞いてみたいものです。
昭和のコンプライアンスレベルには戻りたくありませんが、昭和期に大きく積み上げられ現在まで継承される文化や学ぶべきものは、ほかにもたくさんあるように思います。
それではみなさま、ごきげんよう。