花研コーヒーブレイク
今週の中央通路(大田市場花き部)
2024.02.01
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
現在、大田市場花き部の中央通路には徳島県阿波洋らん青年倶楽部のみなさまの切花シンビジウムが展示されています。(2月9日まで)
徳島県はシンビジウム生産が盛んで、切花の県別出荷量(2022年度大田花き)は年間で最も多くなっています。
※↑こういうデータ、ここほれわんわんで簡単にご確認いただけます。しかもcsvファイルに落としていただくこともできます。
今回の展示は全部で32品種。爽やかな香りもほんのり漂っています。
注目すべきは染め品種です。
染め品種が集められた展示の島ができて・・・以下、染島(そめじま)・・・10種類ほど展示されています。日頃、花に携わる業務をしている方なら、この染島の前で歩みを止めずに通り過ぎることはできないでしょう。
こちらのシーラバーズという品種は、中でもピカイチに魅力的(個人的見解です)。
紫、青、緑色、ライムグリーンのグラデーションが透明感を演出しています。光が透けると透明感が増して幻想的な雰囲気さえ醸し出します。
シーラバーズとは「シーラ・バーズ」??名前の由来は何かと思いましたら、Sea Lovers!!!でした
つまり「シー・ラバーズ」。言われてみればぼもっとも。沖縄の海かカリブ海か、はたまた徳島の北の脇海水浴場かわかりませんが、海をこよなく愛する方が本当にきれいな海の色を想像して名付けたことが伝わってきます。これすごいですよ、ほんと。
そのほか、こちらも染め品種です。
グレープ
ミント
なんだかもはやヒスイカズラの雰囲気がありますね。
チェリー
アッカ
キャメル
かっこええな。生々しさというか(←ホメテマス)肉感的というか(←120%ホメテマス)、ベージュでありながらめちゃくちゃフレッシュ感漂う感じ。シンビジウムの肉厚なペタル、セパルだからこそ表現できる質感かと。よくこの色を出したものだなと感心してしまいます。
パープルシタン
これは使いやすそうなカラーグラデーション。
ブラック
花脈が美しく浮き出ていて、芸術的。
このような素晴らしい染め新色開発の裏には、「染め染めクラブ」の存在があります。阿波洋らん青年俱楽部さまによってトレンドに合った色を開発していこうと結成されました。「米米クラブ」ではなく、「染め染めクラブ」。これまた上手に名付けたものです。染め上手な生産者さまが染め染めクラブの中で染め技術を伝授・共有し、品質のムラができるだけないようにしているのだそうです。
ちなみに、当社では昨年春と冬の2回ほど、徳島県のシンビジウム生産者様を取材させていただき、大田花き「産地ウンチク探検隊」にて紹介しております。全部で4軒ほどご紹介しておりますが、もちろんみなさん阿波洋らん青年倶楽部にご所属されています。
その時の記事はこちら↓
素晴らしい花ができあがる背景にどのようなことがあるのか、生産者様のフィロソフィーやスピリットを垣間見ることができると思います。
機会がありましたら、ぜひ大田市場2階の展示会場で実物をご覧くださいませ。
それではみなさまごきげんよう。