花研コーヒーブレイク
花き品目のバタフライエフェクト
2023.12.27
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
今朝の山手線は、また一段と人が減ったように思います。年末年始のお休みの長い方は、そろそろ休暇に入ったでしょうか。
さて、こんな風に一つ現象や結果をを見て、その理由や起因する出来事を考えたりしますが、「風が吹けば桶屋が儲かる」というように一つのことが巡り巡って全く関係ないように見える別の出来事に影響することを、バタフライエフェクトとも言ったりすることもありますね。(いや、まあ企業が休日期間に入ったから、朝の電車が空いていましたくらいでは、風桶とかバタフライエフェクトの類にはならないとは思いますが・・・)
花き業界も風桶やバタフライエフェクトを感じることが多い業界の一つかもしれません。
例えば、ある品目への注目やその人気が高まり、流通量が増えることで、他の品目の取引に影響を及ぼすことが多々あると思います。ラナンキュラスやダリアの供給が増えたことでバラの需要に影響が出たのではないかと推測されていますが、例えばそのような現象が一つ例として挙げられます。一つの需要のの枠の中で品目同士がパイを食い合うという、ピザパイパターンです。(ある品目の取引が増えると、ほかの品目が減る)
あるいは逆パターンで、ある品目の人気が高まるとそれに似たようなフォルムなど一定の条件を満たしたものは、つられて引き合いが強くなるというケースもあります。(ある品目の取引が増えると、それにつられて流通量が増える品目が出てくる)
例を挙げれば、昭和期にカスミソウ流行った際、それにつられるようにスターチスやハイブリッドスターチスのような小花系フィラーフラワーが人気を集め、生産を増やしていきました。もちろん「つられる」ためには生産者さんのご尽力があるわけですが、これを仮にイモヅルパターンとしましょう。これから考えると、ミナヅキがフラオタで確固たる評価を得たところですが、この形を小型にするとブッドレアの花序に似ています。今後、ブッドレアの切花が参入しやすくなるのではないだろうかなどと潜在的な可能性を予想しています。
ピザパイパターンとイモヅルパターンは常に表裏一体といえるかもしれません。イモヅルで増えた分は、どこかでしわ寄せの波が訪れ、ピザパイパターンが同時に発生しているのではないでしょうか。いわば、パイの取り合いでマイナスに着目するか、イモヅルで増えている方に着目するかの違いくらいでしょう。
玉突きで発生する花き業界のバタフライエフェクトの一例でした。
花きの取引は、むしろ須らくバタフライエフェクトなんじゃないかなと思うほどです。A産地の品目XXが天候の関係で少なくなったから、B産地のZZの引き合いが強くなったなどということは日常的に起こっています。すべては繋がっているのです。花き業界は毎日がバタフライエフェクトともいえるのではないでしょうか。
それではみなさま、ごきげんよう。