花研コーヒーブレイク
ガーベラの変態!~タンポポの親戚であることを痛感した瞬間~
2023.04.10
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
4月18日ガーベラ記念日までもうすぐ。ガーベラ市場が過去になほど活性化して面白いです。生産者の皆様の積年のご努力の賜物でしょう、これまでに私たちが持ち合わせていなかったガーベラに対する通念を覆すようなユニークな流通しています。ツボミガーベラとか染めガーベラのサリーとか、マイクロガーベラとか、こんなに多種揃うのは、日本ならではなのではないでしょうか。
さて、先月、そんなユニークな数々のガーベラをFMヨコハマの番組でご紹介し、その時に用意したガーベラの一部を経過観察として花研の事務所に置いておきました。
サリーの褪色加減、くすみ具合、花弁の色っぽいうなだれ方も素晴らしかったです。
フレッシュサリー↓
※フレッシュサリーとは品種名ではありません。買ったばかりのフレッシュな状態のサリーということです。念のため。
褪色サリー↓
そして、ほかに番組でご紹介したほかのガーベラも観察していました。その一つがマイクロガーベラ。褪色サリーの奥にある赤っぽいガーベラがそれです。
何品種か経過観察していた中でも、このピカイチ輪径の小さい(直径3cm前後だったかなと)マイクロガーベラがとても軸もしっかりして、ろくに水を替えずともいつまでも上を向いてピンと凛と花開いていました。この品種もすごいの~と思って観察していたのですが、週が明けてマイクロガーベラを拝見してみますと、マイクロガーベラがないのです。
あら?
どこ?
いや、これっ!?
週末、事務所不在の間にこのような姿に変身していました。幼虫から成虫になることを変態といいますが、それに近い衝撃です。しかも最初の花より大きいのではないかと思わせるほどふんわりと変態(!)。エキナセアを思わせる姿です。同一の花と認識するのにタイムラグがあったほど姿を変えていた花こそマイクロガーベラでした。
しかもたんぽぽの綿毛のように、手を触れるとほろほろと綿毛とともにタネが落ちる感じです。
↓まるでタンポポ。
タンポポはキク科タンポポ属、ガーベラはキク科ガーベラ属。同じキク科で属が異なるわけですが、開花期も春で同じですし、キク科の中でもかなり近い方なのではないかと思ってしまいますね。(西洋タンポポの茎は空洞ですが、ガーベラは空洞の品種とそうではないものがあります。ガーベラは切り口から白い液は出てきません。※手元にある品種についてはです。)
それにしても、花首のところが詰まりやすいガーベラは今は昔なのでしょうか。品種の力と生産者さまの技術力、流通に携わるみなさまのご尽力のお陰で、最近はガーベラを観賞していても、ベントネックに出合う確率がかなり低くなったように思います。
とりわけこのマイクロガーベラについては、ほとんど切り戻しを行わずに、購入時の長さのまま、1本もロスを出さずにすべて綿毛に変身しました。ここまで長い間観賞できたら素晴らしいことですね。
それではみなさま、ごきげんよう。