花研コーヒーブレイク
ガーベラのなんじゃコレ?!
2013.03.05
なんじゃコレ?!とは青いガーベラのことではなく、青いガーベラを撮影していて思ったことです。
ズームにしていくと、徐々に見えてきたなんじゃコレです。
コレコレ。
ぴょんぴょことツクシのように立つ黄色と水色のカール、それから中心のけばけばとした黄色、これらは一体何なのでしょうか。
調べてみると、つくしのような黄色が「おしべ」、そのおしべの頭部のぷっくりとふくらんでいるのが「やく」(葯)で花粉が入っているところ、水色のカールが「管状花」(かんじょうか)と呼ばれる花の一部、中央のけばけば黄色も花の一部で、これが展開し、おしべや管状花になっていきます。
最後には、管状花が舌状花に展開し、ガーベラの花全体が形成されるというわけです。
ところが、これらのぴょんぴょこカールなどがないものがあるのです。仲卸さんで同じ10本の束の中にですよ。
こんな感じで。なぜなのでしょう。
なんじゃコレがこちら↓ですから、だいぶ見た目も違うわけですね・・・って何が違うのさって思ったわけです。
腕組みをして一人で悩んでいると、『花屋さんが知っておきたい花の小事典』を宇田先生とともに書かせていただいた弊所所長の桐生がやってきて曰く、
「つまり切り前(採花のタイミング)が早いということなんだ。
このおしべや管状花は中心の丸い部分の外側から内側にらせん状に展開していく。
だから早く切ったものはおしべや管状花はまだ展開していない。上の写真くらいなら鮮度に全く問題はないけど、中心点の方まで何周も展開していて、真ん中が膨らむくらいだったらそれはやめておいた方がいい」
なるほど、このおしべと管状花の展開でガーベラの鮮度を見分けることができるのですね。
ちなみに、この似顔絵↑はニコニコしていますが、最近は“本は(お陰様で)売れ行き良好なのにサインを求められない”と嘆いていました。
当たり前です。宇田先生ならサインと握手とセットでお願いしたいところですが、所長の場合は本だけもらえれば十分かと・・・。