花研コーヒーブレイク
景気と花の消費について
2023.01.18
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
先日、2023年の世界経済の見通しを世界銀行が発表しました。成長率は1.7%。この成長率の低さから2023年は、ここ30年で三番目に低い成長率であるとしています。昨日、中国の人口減(2022年末、1961年以来61年ぶりに前年比減少)のこともショッキングなニュースとして報道されていましたが、23年の低成長の見通しもまた歓迎できる内容とは言えないようです。
さて、世界経済が冷え込むと世界の花き産業も冷え込むのでしょうか。よくヨーロッパで言われるのは「不況になると花が売れる」という説。
不況になると給与が減少し、長期で旅行に出たりせず、或いは外食なども控えめにして必然的に家にいる時間が長くなります。そこで、家の中の環境を整えよう、明るくしようと花が売れるというしくみ。直感的に景気がいい方が売れるような気がしますが、花は日常の消費財の中でも安価な部類だとするれば、そういうことなのかなと得心がいきます。大きな家具を買ったりするよりも、比較的安価な花や枝物で室内の雰囲気を変えたり季節感を得たりできるのも同様かと思います。
翻って日本ではどうか。コロナ禍で家庭需要が拡大したものの、まだまだ日常使いがメインストリームと言えるほどでもないように思います。2023年の日本の成長率は世界平均を下回る1.0%と予測されています。日本の一世帯当たりの切花支出金額は、これまで現金支給額とほぼほぼシンクロしてきましたから(いずれも97年をピークに)、ヨーロッパのようには消費は進まないかもしれません。
(世界銀行 世界経済予測より 2022年は推計値、2023年以降は過去のデータから予測した値)
それではみなさま、ごきげんよう。
「フラワービジネスノート2023」には、県庁所在地別花きの支出金額ランキング(Data2)や二人以上/単身世帯別一世帯当たりの花き類支出金額(Data3)、月別の一世帯当たりの花き類支出金額(Data4)など、支出に関するデータも盛りだくさんに掲載されています。
よろしければご利用ください。