花研コーヒーブレイク
桃太郎はなぜ桃太郎なのか
2023.03.02
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
『一月往ぬる二月逃げる三月去る』の3月です。明日は桃の節句。
「桃が川を流れる音」の擬音語は?と聞かれてすぐに答えられれば、間違いなく日本の教育を受けた証ですね。
はい、正解はいわずもがな、
「どんぶらこ」
ですね。
心の中でご唱和いただきありがとうございます(笑)
さて、桃太郎はなぜ桃太郎なのかという話。桜太郎でもなく梅太郎でもなく。
これは私個人の見解にすぎませんが、中国思想の影響を受けて古よりモモは邪気を払うものとして信じられていたからではないかと。もともと桃の節句も、中国から伝わった風習ですが、平安の貴族が、モモの花を浮かべたお酒を飲んだり、薬草でお祓いをしたり、あるいはその薬草で人形(ひとがた)を作り川に流したそうです。
実際、古事記や日本書紀には「イザナミノミコトが黄泉の国から逃げ帰ってくるときに、桃の実を投げて追っ手を交わした」という内容があります。「桃を用いて鬼をやっつけた」という一節もみられます。死者の国とされる黄泉の国から逃げかえってくるときに、桃の実を追っ手に投げつけるというのは、今のお清めの塩みたいなもので、それだけ桃が魔除けと邪気払いの神聖なアイテムとして扱われたということかもしれません。
また、桃のようにかわいい赤ちゃんと言ったりしますので、まるまると丈夫でピンク色の赤ちゃんが生まれてくるアイコンとしては、桃が一番ふさわしい。体が丈夫で、家来を連れて将来正義のために戦い抜く立派な子供が生まれるためには、果実はサクランボでもウメの実でもなく、桃である必要があったのだと思います。もちろんここではパイナポーもNG。日本ですし。
ということで、なぜ桃太郎は桃太郎なのかについて軽めに考察してみました。
桃の節句には1年の健康祈願と邪気払いをハナモモに託すのがいいかもしれません。
飾るときはエアコンなどの風が直撃して乾燥するような場所は厳禁ですよ。乾燥を避けて、桃太郎も花桃も栄養が必要ですから(本当に)切花栄養剤を使うと使わないよりは長持ちするはずです。お試しください。
日本人の道徳観を形成した桃太郎バンザイ。どんぶらこバンザイ。
これからの1年間も、お忙しいみなさまが健康でいられますように。
それではみなさま、ごきげんよう。