花研コーヒーブレイク
学びの窓:物価高は農業にどう影響するか
2022.10.13
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
昨日は千葉大宮崎良文先生と池井晴美先生の研究について日経新聞に掲載された旨をご紹介させていただきましたが、本日はJFMA(日本フローラルマーケティング協会)の会長小川孔輔先生(法政大学名誉教授)のインタビュー記事が読売新聞「値段の真相」に掲載されていました。グローバリゼーションが終わり、企業行動が変わることを指摘した記事です。
小川先生のブログによると、記事のポイントは以下の4点。(以下引用)
1 物価高の原因は、海外生産コスト増と物流経費の高騰(コストプッシュ型)。
2 消費者の慣習価格(長年慣れ親しんできた値段)の見直しとドラスティックなかかく上昇(慣習価格の変化)。
3 企業業績の二極化が進み、業界の上位シェアが高まる(企業の選別が加速)。
4 日本の諸産業で、業界構造が変わる。
(引用終了)
ところが小川先生によると、実はさらにその続きがあり、それは値上げの影響についてなのだそうです。記事では触れられていませんが、そちらの方が重要と先生はおっしゃいます。値上げが農業に与える影響も含まれています。
(以下引用)
1 製造業の海外移転が止まって、国内に回帰すれば、実は一番うれしいの、地方の中小企業。この恩恵はバカにならない(値段が高くなるのは、消費者にとってはマイナスですが、ここは我慢しましょう)。
2 ビジネスとして考えると、諸物価の高騰は、農業や食品加工業にはプラスに働く。つまりは、地方経済と農業分野には明らかに有利。ということは、過疎対策、少子化対策にもなる。たとえば、食料自給率は10年以内に、いまの38%から50%に上昇する。それどころか、日本は、世界最大の米の輸出国になれる。こんな時代が来るとは、20年前に誰が予想しただろうか?
3 いま日銀がメディアにボコボコにされていますが、いまの為替レートの動きは、決して「悪い円安」ではないと思う。経済学者は何を見ているのか、わたしはわからない。「変化が急激」だということだけが問題なのです。
(引用終了)
小川先生の分析はさすがですね。物価高騰が地域経済や農業分野にプラスに働くとは。日常生活では値上げで苦しいことばかりが取り上げられていますが、これは全く視野狭窄的になっていました。いや視野狭窄を通り越して、むしろ盲信的に報道にコントロールされていたといってもいいかもしれません。自分の手元足元だけ見ていてはいけませんね。猛省×猛省。経済ですから広い視野で見て必ずプラスの結果が出る側面があるということですね。
記事はこんな感じ↓ですが、実際の新聞をご覧くださいませ。写真もいいですね(バッチリ!)
それではみなさまごきげんよう~。
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