花研コーヒーブレイク
国産ドライフラワーの戦略について
2022.10.07
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
掲題で「戦略」といいつつ、「戦略」というほどでもありません。ジャストアイディアです。
先日、3コインズ(スリーコインズ、通称「スリコ」)という百均ではなく三百円均一のお店に行きました。素敵な花瓶とドライフラワーが販売されていて、思わず手に取ったままレジに行ってしまいました。購入したものはこちらです。
花瓶とドライフラワーそれぞれが300円です。どれも素敵でとてもコストパフォーマンスがいいなと思って買ってしまったわけです。ご存知の通り、国内マーケットでドライフラワーの人気に火がついて、販売チャネルが生花店⇒雑貨店⇒低価格雑貨店と裾野を広げていって、スリコでも出合えるようになったということでしょう。今やあちこちでドライフラワーをお買い求めいただけるという状況になり、マーケットの拡大を感じますね。
一方、生花専門店で扱うドライフラワーは、より大型なものや高単価なもの、完成度の高いもの、希少価値やデザイン性の高いものなど、専門店らしい個性的な商品に動いているのではないでしょうか。確かに専門店らしい差別化というのは重要ですね。ディテールは違っても代替可能なくらいですと、日頃の生活圏で買える雑貨屋さんなどでのついで買いに負けてしまいそうです。「ドライフラワーを買おうと思わなくても思わず買ってしまった」っというパターンです。延いては、ドライフラワーをフックに生花まで間口を広げるという可能性も少なくなってしまいます。
そこで生花店さんとしては生花店というチャネルならではの個性的で値ごろ感のあるドライフラワー商品開発が期待されます。そこで私が強引に考えましたのは、根付きのドライフラワーです。ドライフラワーの多くが輸入品です。根付き植物の輸入はできないことではありませんが、相応の準備・対応が必要となりますので、通常のドライフラワーより間違いなく参入障壁が高くなるでしょう。同じ植物でも、茎と葉は輸入OKでも根や実はNGと指定されているものも中にはあるのです。国内で根付きドライフラワーを生産供給するというのは輸入品との大きな差別化になるのではないかと思われます。しかも「植物まるごとドライフラワー」というのは比較的今のトレンドにもあっていると思うのですが、いかがでしょうか。
ということで、一つ試しに作ってみました。
例えばスワッグ風にするとこんな感じになりました。
プランターに植えていたパセリを抜いてチューリップを植えようと思ったところ、案外根付きのパセリが面白いなあと思ったものですら。たまたまですがパセリは空想植物であるマンドラゴラ(ハリポタに出てくる「マンドレイク」)のような根の感じなので秋のハロウィンにもいいかもしれませんね。
花研では来週10月10日、12日、14日、朝6時から9時ころまで、大田市場仲卸通りでフラワービジネスノートを販売しております。よろしければお立ち寄りくださいませ。
それではみなさま、ごきげんよう。