OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

PATONE 流行色2013

2012.12.10

はい、お待たせいたしました。

PANTONE(米国)より2013年の流行色が発表されました。

 

2013年、Color of the Yearは・・・・

 

Drrrrrrrr・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(←いつものドラム音)

 

 

 

 

 

「エメラルド」でした!

発表のサイトはこちら

 

 

 

・・・予想、外れました。

衣服でもグリーンが流行っていたので、グリーンの可能性はあると思いつつも、まだ不景気感が強いので、もう1年暖色系かなと予測していました。寒色は2010年の「ターコイズ」以来ですね。長い間暖色続きで、久々の寒色が青系ではなくグリーン系というのは納得です。

 

PANTONEによると、今回選んだ「エメラルド」という色は、“明るく生き生きと元気が出る色で、幸福と調和のバランス感覚を強化させる優雅で美しい色である”としています。

 

ちなみに、過去のカラーは以下の通りです。

 

2012年 Color of the Year タンジェリン・タンゴ

2011年 Color of the Year  ハニーサックル

2010年 Color of the Year ターコイズ

2009年 Color of the Year  ミモザ

2008年 Color of the Year ブルーアイリス

2007年 Color of the Year  チリペッパー

 

あ、こんなにわかりやすくて便利なサイトを見つけました。→こちら

これを見ると、暖色系、寒色系はそれぞれ3年以上は続かないようになっているわけですね。なるほど。

 

 産地さんにお邪魔すると、時折「流行色というのは、どのくらい気にすればいいのか」、「どの程度生産に反映させればいいのか」と聞かれることがあるのですが、その際、花の場合は流行色に惑わされる必要ないというお話をさせていただいています。

 

その理由は、

①流行色の色ズバリの花が売れるわけではないため。

例えば、2010年のPANTONE発表の流行色はターコイズですが、ターコイズカラーの花がどのくらいあるでしょう。また、ターコイズだからといって、マーケットでどのくらいその色の花が必要とされるでしょうか。

確かにターコイズと発表された年、都市部のデパートのショーケースではその色のファッションがショーケースに飾られていました。それに合わせ、花瓶などの雑貨もディスプレイされていましたが、一緒に飾られる花はターコイズカラーではありませんでした。

それにターコイズの花瓶にターコイズの花を挿すかといったら、そういうことばかりでもないと思うのです。

 

②農産物ですから、流行色に合わせ一朝一夕にその色を出荷できるものではないため。

それよりも、1年の中で日本の美しい四季に連れて変化する季節模様に合ったバリエーションを揃えることの方が、大切なのではないかと思っています。

 

③流行色は自然発生的というよりも、人が仕掛けているケースが多いため、どこまで流行るかは未知数。また、PANTONEのように、寒色系と暖色系が1年ごと、あるいは2年ごとに交互に来るため、花の生産でそれに合わせるのは極めて非効率。 

大田花きでの品種も、PANTONEの発表流行色に応じて取引量が変化するという動きは現時点では見られません。一方で通年、あるいは季節ごとに不足している色はあるのですが。

1年ごとに発表される流行色は世間の動きとして冷静にウォッチしながらも、花の生産にまで反映させる必要はなく、ご自身のポリシーを貫いていただいていいのではないかと思っています。

 

しかし、またこれから街のショーケースなどを見るのが楽しみです。

 

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