花研コーヒーブレイク
紅一点と朝顔一輪は関係あるのでしょうか
2020.07.17
こんにちは。ボンソワール桐生です。
「フラワービジネスノート2021」の編集が佳境に入っております。編集長のボンジュールNaitoも厳しいスケジュールの中、集中しております。
今年は、「フラワービジネス手帳」から心機一転、「フラワービジネスノート」として再出発いたします。
形や商品名がころころ変わってすみませんが、皆さまに便利に使っていただけるスタイルは何かを模索しております。何卒ご容赦いただければ幸いです。2021年版の新商品につきましては、改めてご案内申し上げます。
さてさて、そのフラワービジネスノートの編集過程で思ったことですが、「紅一点」という慣用句があります。複数の男性の中に一人だけ女性がいるという意味ですが、ある漢詩の一部から生まれた言葉だそうです。
「万緑叢中紅一点、動人春色不須多」
「紅」とは「●●●」のことだそうです(フラワービジネス手帳2021をぜひご参照ください:9月発売予定です)。意味は一面に広がる叢(くさむら)の中に●●●の花が一輪だけ目にすっと入り印象的だ、人の心を動かすに多くのものが必要ないのでよ、まあこういう漢詩だそうです。
この漢詩が生まれたのが北宋時代ということですので、12世紀ごろですね。中国王朝で大変日本文化に影響を与えたところがあり、茶道の源流もあったそうです。ここで勝手ながら思ったのですが、千利休が庭の朝顔の花をすべて刈り取って、茶室内で朝顔一輪で秀吉を供応したのは、紅一点の漢詩そのものだなあと。もしかしたら利休は北宋から伝わったこの漢詩を読んで、インスピレーションを受けていたのではないかと思うほどでした。まあどうでしょうかね、わかりませんが。
同じ植物でも、恐らく同じ紅い色味でもなく水色で再構成したと思うのですが、朝顔で仕立てたところが素晴らしいですね。同じ色だと芸がないと思ったのでしょうか。
秀吉が漢詩を知っていたのかどうか・・・、歴史的にはどう解釈されていたのが実態なのか興味深いところです。
それではみなさま、よい週末をお過ごしくださいませ。