花研コーヒーブレイク
【4月家計消費】「切花支出は減少したものの20代の購入金額は大幅に伸びた」件について
2020.06.08
こんにちは。ボンソワール桐生です。
総務省が毎月発表する家計調査4月分が6月5日に発表されました。家計調査は,全国約9千世帯の方々を対象として,収入支出などを毎月調査しています。世帯あたりの品目別の支出額が月別に収集されており、花きにおいても切花と園芸品の支出額を知る貴重なデータです。
さて、この4月は大きな変動要素がありましたが、花きはどうだったのでしょうか。データから新しい動きがわかりました。
二人以上世帯における切花支出額が前年同月よりもマイナスでした。14%減の456円です。
園芸植物の支出額は前年同様で556円という結果でした。(強いて言えば2円プラス)
(この金額には消費税が含まれています。)
14%減ったといってもどの世代が減っているのでしょうか。家計調査は世代別にもデータを見ることができます。特徴的なところを抜き書きしますと、切花は50代、60代が減少していまして、20代はむしろ大幅に増加していました。
園芸植物も20代が大幅に増加。40代、60代も増加していました。減少していた世代は50代、70代です。
切花も園芸植物も20代が増加したことが共通した変化で、今までにない傾向です。20代の消費額はもともとそれほど多くはありません。それでもこの自粛の中、大幅に植物を購入する動きになったのは、植物が身近に必要であるということ、また業界を挙げての消費プロモーションの成果ではないかと思います。
20代の方々に消費が定着するよう、引き続き提案をしていきたいですね。
ところで、切花の4月の支出額が減少したわけですが、その主たる理由はヘビーユーザーである60代の支出が減少したことです。外出自粛による墓参り等の仏花需要の減少ではないかと思われます。60代の墓参り用に対して、どういうマーケティングがあったでしょうか。ここも見直しが重要かと思います。
これからお盆、お彼岸があります。3月のお彼岸は動きましたが、アフターコロナのお盆お彼岸は3月と同様に動くのか、果たしてどういうニーズが生まれているのか、この4月のデータから改めて深掘りが必要だろうと思います。
消費PRで新しいものを手に入れたが、一方で最大の需要である仏花が減ったということが推察される4月の家計調査でした。
なお、消費支出データは以下の統計局のサイトからご確認できます。
それではみなさま、ごきげんよう。