OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

PCRを発明した人の自伝は結構ハチャメチャで面白い

2020.04.15

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

いまさらですがPCR検査について。

PCR検査はウイルスなどの顕微鏡では見ることのできない病原体の有無を調べる検査手法で、少量から大量の同一のDNAを速やかに増幅し、目的とするDNAがあるかどうかを調べることができます。「PCR」は、ポリメラーゼ連鎖反応の頭文字をとったものだそうです。現在は新型コロナウイルス検出に使われるため、よく耳にするようになりました。人に感染した病原体ばかりでなく、動物やもちろん植物にかかるウイルスの遺伝子にも用いることができます。遺伝子をいじったことがある人はやったことがある実験手法です。

 

さて、このPCR反応を発見したのがマリス博士というアメリカの生化学者です。彼はPCR開発の功績が称えられノーベル賞を受賞しています(1993年)。残念ながら昨年の夏に亡くなってしまったようですが、彼の自伝が出版されています。タイトルは『マリス博士の奇想天外な人生』です。

子供のころから実験好きで奔放で天才肌な人生を描く内容は、 生化学モノとは思えない面白さがあります。本当に奇想天外です。

生化学の読み物といいますとアイザック・アシモフ(米国)か福岡伸一博士かという感じです。マリス氏の自伝書のタイトルを確認するため、アマゾンで検索してみたら福岡伸一博士の翻訳だということに気が付きました。とても素晴らしい訳です。この機会に生化学に興味を持った人にお勧めします。

 

COVID-19による事態は大変で厳しいですが、生物学に興味を持つようになる若者があらわれれば、今後も未知の病原体との闘いにも打ち克つことができるでしょう。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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