OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

家計消費支出から設定するサブスクサービスの価格

2020.04.23

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

毎月発表される国の決まった調査の一つに家計調査というのがあります。全国の決まった世帯ごとに何にいくらお金を使ったのかを記帳してもらい統計に反映するものです。
非常に重要な統計データで、少なくとも花き業界はこの統計データがないと花の消費額が一体全体どれぐらいなのかわかりません。国内の花きに関しては公式に発表されている統計は少なく、とりわけ 小売りの全国団体やPOSデータがないので販売額がわからないのです。よって、消費者の支払ったという金額と世帯数からマーケットサイズを類推します。
さて、このデータは本当にシンプルな数字ではありますが、多くのことを考えさせるものです。
年間の支出額としては、一世帯あたりの切り花支出額が2019年が8,401円でした。購入回数はざっと8回です。つまり1,000円ぐらいなら切花に毎月支出するということです。

最近は花き業界でも様々なサブスクリプションサービスが盛んです。花の本数と利用できる回数によって金額設定は違いますが、提供されるサービスの多くは花は選べず、お任せというケースのようです。配送型と店頭引き取り型があったりとサービス内容は様々ですが、およそ価格体系が複数あり、松竹梅でいうと梅にあたるコースが千円前後からが多く見受けられます。

 

生活者にとってご自宅用の花なら一回の購入が千円までというのが妥当という観点から、サービス提供事業者の価格体系の作り方なのでしょう。では月額千円から上のヘビーユーザーはどうなるのかが面白いところです。国のデータを見ると、ヘビーユーザーだから高額なものを何度も買うのかというとそうでもないのです。実は、家計消費調査からではヘビーユーザーの購買パターンを追い切れないわけです。国のデータから見て取れるのは、毎月1,000円ぐらいを消費する層が多いということくらいなんです。

 

そうすると、1,000円から上の価格帯はどうやって決めるのか、これすなわちサブスク提供各社さまの顧客の分布そのものである可能性が高い。マーケティング的な発想からすると、価格が三段階あったら松竹梅ですが、梅が80%、竹が16% 松が4%ぐらいではないでしょうか。パレートの法則とかイノベーター理論とかなにかそういう分布になると思います。顧客分布はこのように一般的に言われた理論であると同時に、商品を最大限に販売するために各社が持つノウハウといえるかもしれません。

これは実際にサブスクサービスを提供されている方に伺い、検証してみたいと思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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