OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

読んで考える枝もの生産と需要の増加 また生産地のモデルとは?

2020.03.10

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

時々講演させていただくのですが、大田花きの取り扱い本数と金額の推移から、品目別の成長力を示す話をします。手帳に書いてありますのでお持ちの方はご参照ください。

この分析によると「枝もの」が品薄です。これと国内の生産統計データを照らし合わせて考えると、枝ものは増えるなと思うのです。

 

一つには需要があることです。残念なことではありますが、この場合はいけ花需要ではありません。いけ花にももちろん一定の需要がありますが、いけ花に携わる人は減っています。年齢別分析にしても国の統計資料を何年間か見ればわかります。こういう資料が公開されているというところも知ってほしいところではあります。

 

さて、では枝ものがどこにいくのか。先日日経新聞にありました。中国向けドーダンツツジ。一つは輸出かもしれませんが、貿易統計をみると中国向けの生花の輸出は2億円ぐらいとあります。全部が枝ものというわけではありません。何十種類もの品目のうちの一つが枝ものです。国内で生産される切り枝は年間169億円です。輸出振興だけではないですね。つまり普段から花を飾る人のうち枝ものを好む人が増えていると仮説が立ちます。

 

一方で十分生産できるのかと言えば、面積から考えると地方外出の際にあちこち空いている場所を見かけますので、面積はあると思います。人手、これはわかりません。そして販売価格がどうかでしょうか。これは大きい。

何名かの生産者の方に伺うと需要はわかったとは、その価格帯で合うのかなというもの。茨城の常陸大宮の枝もの生産者のモデルでは、確かに生産者が増えているのですが、このモデルは高齢なセカンドライフ型の方がメインのようです。生産年齢人口の方々からすると、それ一本で生活をということです。

この世代に枝もの生産モデルはあるのかというのは花業界の課題だと思います。需要はある、作り手の生活が十分成り立ち儲かる、こうであるモデルは何でしょうか。

 

ヒントはレンコンにあると思います。レンコンについては詳しくないので聞き書きですが、手掘りから機械掘りになったというものです。茨城では消防ホースのような水圧で泥からハスの根を掻き出す、徳島では重機で掘る。手で収穫ではなくて何らかの機械化、効率化を進めているのだそうです。

ハスの生産で最も時間とコストがかかっていたのが収穫です。経営の理論なんかによく出てきますが制約理論というのがあります。ある仕事があったとします。この仕事全体を決める要素が一か所にあり、その要素が改善されない限り全体が高まらないとする理論です。ハスは収穫だったのかと。

いろいろやっても効率化が進まないなあ・・・そんなあなた、ボトルネックの把握は大丈夫ですか。

よくある広告宣伝みたいな文句ですが、自問自答です。

 

枝もの生産に戻りますと、ボトルネックは何か改めて確認したくなりました。収穫作業なんでしょうかねえ。機会をみて勉強してみたいと思います。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

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