花研コーヒーブレイク
令和
2019.04.01
新元号発表の瞬間、固唾を呑んで菅官房長官の手元を見つめてしまいました。
菅官房長官は、平服で青いネクタイ。前回の平成を発表された小渕さんの時は、天皇崩御に伴いネクタイも黒く、喪に服した装いでした。そして「平成」の額縁も白木でしたが、どうやら今回は手元を拝見するとこげ茶の額縁でしょうか。
発表された新元号はご存知の通り「令和」。
出典は万葉集。日本の元号が「大化」に始まって以来、初めて日本の古典から引用されましたことになりますか。
「初春の令月にして、気淑(きよ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす」という句からの引用なのだとか。
これには「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」「梅の花のように日本人が明日への希望を咲かせる」という願いが込められていると。多少閉塞感の漂う昨今にあって未来への希望を持てるように、また外国籍や様々な事情を持った人々が増えるであろう令和の時代に、人々がお互いに優しさを持って接し、心を寄せ合い、協調の(あるいは新しい)文化が生まれ育つようにという思いが伝わってくる素晴らしい元号のように思います。時間とともに人々に親しまれ、愛される元号に成長していくことでしょうか。
この新元号に伴い、今年誕生する子どもに「令」とか「和」などの漢字が使われるケースが多くなることが予想されますが、販売業に携わるところは「令和」を商品名やキャッチコピーに使用し、さまざまなアイデアで商売に生かしていらっしゃるようです。商魂逞しいといいますが、商売がうまいといいますか、同時にセンスやアイデア、実行力なども兼ね備えているのだと思います。花の品種名にも「令和なんちゃら」などと使って販売してみてもいいかもしれません。商標登録は不可となってしまいますが。
そこで、「レイワ」という音を使った花の品種が既に流通しているか調べてみました。大田花きの全品種とJFコードに登録されている品種を確認しましたが、少なくとも冒頭に「レイワ」と付く品種はありませんでした。(語尾に付いている場合は全てを把握いたしかねますのでご了承ください)
生花店さまによっては、本日の新元号発表を待って母の日のチラシ、カタログを作るという方もいらっしゃいました。また、facebookでは早速先ほど「令和最初の母の日」と、新元号名を使って母の日の宣伝をする生花店様もいらっしゃり、さすが頼もしい限りです。
アタクシの場合は、「reiwa」とキーボードを打つと「令和」と出るように、ひとまずパソコンの漢字変換に登録したくらいです。
ちなみに「フラワービジネス手帳」の5月のところに新元号を記入する欄がございますので、ぜひともご活用くださいませ。