花研コーヒーブレイク
菅原道真 学問の小道具は花?
2019.01.10
NHKのBSプレミアムの番組「偉人たちの健康診断」、昨晩は菅原道真を取り上げていました。
若くして異例の出世を果たし、幼いころから類まれなる才能を発揮し、神童と呼ばれ、学業の神様としても祀られている道真公。番組の途中からだったので、全体はわかりませんが、学問に集中するために梅の香りを嗅いでいたと。(←まさにこのことが紹介されている部分から拝見しました)
番組によると、梅の香りを嗅ぐと、学問に集中でき、頭の回転が速くなるので、効果的なのだそうです。ほかにも、好きだった桜の香りも嗅いでいたようですが、道真公はなにより梅の花を愛していたのだそうです。
あまりにできすぎるので周囲の嫉妬もあり、大宰府に左遷されましたが、京都を離れるときも梅の花を和歌に詠んでいます。
「東風吹かば 匂ひおこせよ梅の花
あるじなしとて 春な忘れそ」
「春風が吹いたらその風に香りをに載せて大宰府まで送り届けてくれ、梅の花よ。
主人である私がいないからといって、春を忘れてはならないぞ」と梅の花との別れさえ惜しんでいます。
道真公は、勉強の小道具として花を使っていたというわけですね。というか、擬人化してこのように梅を謳うほど愛していたということは、むしろ勉強のパートナーくらいに見ていたかもしれませんね。
実は、花の香りを嗅ぎながら勉強をするのは現在の脳科学に照らし合わせても、理に適った方法で、香りをかぐだけで認知症予防にも効果が期待できるのだそうです。(『ボケたくなければバラの香りを嗅ぎなさい』の書籍紹介でご紹介した通りではありますが)
花の香りに効果があるという研究結果を紹介していた医学博士は、どなたかお名前を失念してしまいました(というか、何かをやりながらできちんと確認できなかったのです)が、番組に登場していましたので、ご興味のある方は再放送をご覧いただければと思います。
道真公は、周囲の嫉妬から大宰府に左遷されましたが、彼は京都に復権することをめざし努力していました。しかし、左遷から2年後に非業の死を遂げることに。その原因は静電気だったというのです。
寒かった平安時代、布団も暖房器具もなく、寝るときには着物を何枚もかけていたと。寝つかれず、寝返りを打っているうちに、着物が擦れて帯電し、静電気が起こって、不整脈をもっていた道真に何らかの影響を及ぼし、心不全で亡くなったと番組で推察しています。静電気は、確かに不快なものではありますが健康であれば、心臓に悪い影響を与えるほどのものではないそうです。しかし、不整脈などなにか不調を抱えている人にとっては、静電気ですら用心が必要なのだと。
この番組の再放送は火曜午後11時45分。1月15日に再放送するかもしれません。ご興味のある方は、ご確認の上、ご覧ください。
道真公が祀られる湯島天満宮。偶然にも、番組放送日の日中(2019年1月9日)に当社のスタッフが撮影したもの。
おー、なるほど、湯島天満宮のホームページを見ると、紋は梅の花がモチーフになっていますね。