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花いっぱいの「フロリダ」 ~コロンブスデーに因んで~

2016.10.12

今日はコロンブスデー。

1492年のこの日、イタリア人クリストファー・コロンブス率いるスペイン船隊(スペイン女王イザベラが航海に出資)が新大陸アメリカに到達した日です。インドとジパング(日本)を目指して出発したコロンブスは、死ぬまでこの日に到着した大陸がインドと信じていたのだとか。だから今でもアメリカ原住民はインディアンと呼ばれますが、ご本人さまたちにとってはかなりいい迷惑だと思います^ ^;

columbus

コロンブスが発見したのはアメリカという新大陸ですが、一方で1513年、ヨーロッパ人として初めて現在のアメリカのある州に到着したのがスペインの探検家ファン・ポンセ・デ・レオンです。コロンブスの航海にも同行したことがある彼は、到着したこの土地にスペイン語で「花いっぱいの」という意味の名前を付けました。

 

さて、そこで問題です。

現在、アメリカの州としても有名な、この「花いっぱいの」という名前が付いた場所はどこでしょうか~♪←「世界ふしぎ発見!」風

 

 

 

 

正解は「フロリダ」です。

フロリダ(Florida)とは、スペイン語で「花の」「花いっぱいの」を意味します。ポンセ・デ・レオンがそのように命名した理由は、到着したその一帯が多様な植物相に覆われていたこと(La Florida「花いっぱいの」)、あるいは到着したその時期がイースター(La Pascua Florida「花のイースター」)に当たることから命名されたと言われます。もしくはその両方かもしれません。

フロリダの気候は亜熱帯で日本のように真夏は気温30℃超えもしばしば。湿度も十分な上、真冬でも最高気温は20℃。さらに州の花が「オレンジの花」であることを考えれば、植生豊かな土地であることは、行ったことのない人でも容易に想像できるでしょう。

ヨーロッパ大陸の人たちが足を踏み入れたときに花と緑に溢れた土地であると表現したのは納得できます。

 

現に、フロリダは現代においても花の開発や生産が盛んで、世界に冠たる種苗会社があります。日本の種苗会社さまでもアメリカはフロリダに拠点を置いていらっしゃるところも多いはず。

セルリア(Serruria florida)、ハナミズキ(Cornus florida)、テッセン(Clematis florida)などのように、学名にフロリダという文字を見つけることができる植物もあります。

こうして見ると、はるか500年前の大航海時代は教科書の上の出来事だと思っていましたが、巡り巡って日々の私たちの生活や業務にも結び付いていることを実感します。

 

そのほか、アメリカの不思議な響きの州名は、色々な理由によって付けられています。例えば緑や自然に関連した名前は以下のようなものがあります。

バーモント州(Vermont)はフランス語で「緑の山」。

ウィンスコンシン州(Winsconsin)は、原住民Chippewa( インディアン)の言葉で Ouisconsin(草の茂った場所)の意味から。

ユタ州(Utah)は原住民の言葉で「山の人々」の意味から派生しました。

ペンシルベニア州(Pennsylvania)は、ペンシルベニア州を設立した William Penn 提督の名前に、ラテン語の「森の国(sylvania)」を組み合わせたもの。

ちなみに、ご存知の方も多いとは存じますが、アメリカという名前は、コロンブスが到着した大陸が新大陸であることを論証したイタリア人探検家アメリゴ・ヴェスプッチのラテン語名アメリクス・ウェスプキウスに由来します。

最初に到着したコロンブスのお名前は、コロンビアとして国名に使われています。

 

州名、国名にもそれぞれ“HISTORY”があり、面白いものです^^

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