花研コーヒーブレイク
リューココリーネ
2016.03.17
リューココリーネが旬です。
「リューココリーネ」とはギリシャ語で「白い棍棒」を意味します。
う~ん、この花型のどこが棍棒と関係あるのじゃ!?と思ったのはアタクシだけではないはず。
そこで国内でリューココリーネを育種・生産されるミスター・リューココリーネこと三宅花卉園の三宅様に教えを乞ったところ、どうやら中央からぴょこんと出ているこの黄色い物体を棍棒に喩えたようです。
雄蕊(おしべ)に見えますが、本当の雄蕊はこの奥にひっそりと隠れていて、これは「仮雄蕊(かゆうずい)」というもの。リューココリーネにこれがあるかないかで花の印象が随分違いますから、「仮」とはいえ良い働きをしてくれているのではないでしょうか。
リューココリーネは今でこそ広く知られる花ですが、これを切り花にしようとしたのは何を隠そう日本人。
先にご紹介させていただいたミスター・リューココリーネこと千葉県の三宅様なのです。三宅様が今のお仕事をしていらっしゃらなければ、もしかしたら今頃は私たちもリューココリーネの切り花に出合うことはなかったかもしれません。
三宅様は恐らく世界的にもリューココリーネの品種を最も持っていらっしゃる方ではないでしょうか。(というか、リューコだけでなく、球根全般の育種をされています)
三宅様のところにはよく見慣れたリューコの姿をしているものから、丸弁のもの、細弁でフリルがかったもの、紫や青、白ばかりでなく、ナイショだけど緑色やピンク色などの品種もあります。しかし、これらの品種はまだまだ流通量が少なく激レアにつき、現在は入手困難ですので、予めご了承くださいますようお願いいたします。是非今後の生産増や多品種展開に注目したいと思います。
ちなみにリューコの枯れ際はこんな感じ。透き通って天寿を全うしていく姿は、はかなくも美しいですね。