花研コーヒーブレイク
続・枇杷の香りはドクペの香り?~シンヤワールドへようこそ!~
2015.11.21
昨日の続きです。
枇杷はあの大きな木と細長い葉っぱ、そして美味しそうな果実からは想像もつきませんが、実はバラ科の植物。花言葉には「治癒」や「密かな告白」などがあります。
以前ブログで紹介したカラスウリに続き、枇杷の木も「またキテレツか」と思わせる植物です。
11月と言えば紅葉の季節、咲いている花もサザンカと菊ぐらいで他の木々は実を付ける時期です。そんな冷え込みも深まる紅葉の季節にあえて花を咲かせるのですから、奇妙な植物だと思いませんか?
また枇杷の木を庭に植えると病人が出たり、うめき声が聞こえたりして縁起が悪いと昔からよく言われています。病人が出るという言い伝えは、枇杷の木は成長すると大木になり、家の日当たりと風通しが悪くなってしまうため、住人が不健康になり病気になってしまうという一説に由来しています。
一方、昔から枇杷の木は万病に効く薬になると信じられており、枇杷の木が植えてある家にはその薬効を求め、いつしか多くの病人が訪れるようになったという説もあるようです。
うめき声が聞こえるという説も、枇杷の木がある家には薬効を求め多くの病人が集まったため、病人の苦しむ声が夜通し聞こえていたという説が濃厚なようです。あるいは、枇杷はバラックなどに植えられることも多くあり、風の強い日には茂った木の枝葉がバラックのスレートやトタンと擦れ合い、その奇怪な音がうめき声に例えられたという説もあるようです。
さらに常緑高木の枇杷は茂ると周りが薄暗くなってしまうため、昔はその影から追い剥ぎが出現したりすることもあったそうです。
まぁこのあたりが枇杷の木があまり良い印象を持たれない理由だと思われますが、「枇杷は病人のうめき声を聞いて育つ」、そんな非現実的な言い伝えができる枇杷こそキテレツ植物なのかも知れません。